「(27)穏やかな時間」でも書いたが、
犬の散歩といえば、歩き慣れた道を行き、
ある程度歩いたらさっさと帰るもの、と子供のころは思っていた。
街で通りすがりに、
女の子とお母さんが、犬と一緒にベンチで休んでいるのを見た。
何の気なしに写真を撮っておいたけど、
“犬の散歩”ってこういうことかなぁ、という気がしてきた。
散歩とは、ただ犬を引っ張って歩いていくだけではなく、
犬と一緒の時間を過ごすということなんじゃないだろうか。
これを読んでいる人ならみんな知っている、
当たり前のことかもしれないけれど、
こういう“犬の散歩”がいいな、と思った秋の1枚だ。
ドイツの日常を撮影する筆者は、1982年(戌年)生まれの写真家、タイナカジュンペイ氏。ハンブルクを中心に、氏が切り取るドイツの「ホントの日常」をどうぞお楽しみに。