いつもの散歩も、心なしか足早に進む。冬枯れの公園がそうさせるようだ。
寒さゆえにほんの少し駆け足気味の散歩も、犬にとっては喜びでしかない。
飼い主と一緒にギャロップで走るのは、
彼らにとってはとても楽しいことなのだ。
そんな姿がとても愛らしく、みているこっちも楽しくなってくる。
ふと犬は、何かを感じたように背筋が伸びた。
広大の公園の向こうからやってきたのは、犬連れの人。
近づくにつれて犬の喜びは増していく。知り合いのようだ。
こんな寒空の下で知り合いに出会えると、
ただもうそれだけでも温かくなれて、思わぬ話し込む二人の飼い主。
犬の方はすっかり暇をもてあそんでいる。
「帰りは競争して帰ろう」とでも話してるんだろうか。
ドイツの日常を撮影する筆者は、1982年(戌年)生まれの写真家、タイナカジュンペイ氏。ハンブルクを中心に、氏が切り取るドイツの「ホントの日常」をどうぞお楽しみに。