スマホで自分のところの犬種図鑑の写真モードを開いてみたりするのだが、それでもやっぱり確証が持てなかったりして、家でちゃんと調べようと思っても帰ったらあっさり忘れてたりする。
そんなお悩み(?)を解決してくれるのが、このiPhone用アプリ「Fetch!」。原稿執筆時点(2016年2月26日)ではiPhone専用なので、普通にApp Storeで検索するとiPadからは発見できないが、無理矢理見つけてインストールすればちゃんとiPadでも使えた。※
※iPadのApp Storeで検索するときに、検索結果の画面の一番左上に小さく書いてある「iPadのみ」という部分をタップして「iPhoneのみ」に変更すれば表示される。iPadで表示されないのには理由(大体画面表示とかだが)があるので、何か問題が起こるかもしれないことは覚えておこう。
「Fetch!」をApp Storeからダウンロードする
使い方は簡単。アプリを起動して
・写真から識別(カメラロールまたは撮影)
・スクラップブック(いままで識別した結果がすべて保存されている)
・犬種図鑑(英語だけど)
のどれかを選ぶだけ。使うシーンのほとんどは、真ん中のカメラアイコンを押すだけになるだろう。写真を選んだときに、ピンチ(2本の指で画像を拡大/縮小する)で調整できるので、少し顔が小さめに写ってる写真でも大丈夫だ。出来るだけ顔を大きくして真ん中に配置しよう。
で、いろいろ試してみたのだが、顔が正面向きじゃなくても割と高精度で認識するのにビックリ。ただやっぱりテリア系はちょっと苦手なようで、なんだか親近感を覚える。あと当たり前だが、ちょっと詳しい人間がパッと見で「どっちだろう?」と思う犬種は、自動認識もちゃんと間違える。まぁそこはご愛敬。
全般的に、顔の天地が逆だったり目が写っていなかったりする写真に弱いので、使うときはそのへんを覚えておこう。関係ない生き物を認識させてみたが、ウマを「これウマじゃね?」と言ってきたのはなかなか。自分のカメラロールに入ってる写真から、いくつか試してみたので並べておこう。
ちなみにこれは、マイクロソフト(米本社での話なので正確には“Microsoft”)の社員が実験的なプログラムを作り出す「Microsoft Garage」から登場したもの。かつてGoogleにあって、Google Mapsなどの画期的なサービスを生み出してきた「Google Labs」のマイクロソフト版とでも言えばよいだろうか。
マイクロソフトはなんだか写真関係の認識にご執心のようで、人の顔写真から年齢を判断する「How-Old.net」、2枚の顔写真から類似度を判断する「TwinsOrNot.net」など、矢継ぎ早に写真認識関連のサービスを提供している(画像認識などを専門に研究するProject Oxfordという研究機関の成果物なのだが)。この先精度がどんどん上がってくれば、もしかしたら生後間もないパピーの写真から犬種が分かったり、2頭の犬の写真から「似てる度」を出してくれたり、ミックス犬の写真から「どの犬種がかけられたものなのか」が分かったり、なかなか面白そうなものも出来上がりそうで、そういう方面にも期待したい。