先のインターペットにも出展していた |
もはや人間の加工食品並にさえなってきた感のあるドッグフードは、犬の平均寿命の伸びに呼応するように、ヘルスケアを謳う製品も多く登場してきている。アレルギー対応、高消化性タンパク質使用、ウエイトコントロール用、果てはベジタリアン仕様まで(←個人的にはさすがにちょっとどうなんだろうと思う)。
そんな中でも比較的“名の知れた”ヘルシー要素としては「グレインフリー」(穀物不使用)が挙げられる。最近よく耳にするようになった言葉だが、実はこれ1995年にはすでに初めて登場している概念で、ドッグフードの世界では結構古いものなのだ。そしてその概念を世界で最初に打ち出したのが、今回紹介する「ファーストメイト」(FirstMate)というわけだ。
ちなみに輸入販売元であるボンビアルコンという会社は、実はフード界隈では聞いたことなくて「新しい会社かな?」と思ったら、とんでもない。ペット業界で45年もの間経営を続けている、ペットグッズの会社だった。公式サイトを見てもらえれば分かるが、カートやキャリーケース、ケーズ、クッション、シーツ、リード、トイレ……などラインアップは豊富。意識せずとも、ホームセンターやペットショップで多くの製品を目にしたり、買ったりしているのだろうと思う。
ファーストメイトの販売権を獲得するにあたっては「ペット業界での長い実績を評価してもらった」とのことだが、なるほどそれも納得だ。この業界で45年続いている会社は、そう多くない。
ファーストメイト製品一覧
ファーストメイト公式サイト
ボンビアルコン公式サイト
もちろんそれでもたいがいの場合は問題はないのだが、クオリティコントロールや問題発生時の対応など、「自社生産ではない」ことが裏目に出る場合も、多々ある。コストが大幅に削減できて価格を抑えられるなどメリットも大きいのだが、細かい調整などが出来ないこともあり、どちらが良いとか悪いとかいう話ではなく、一長一短だ。
そんな中、ファーストメイトに限った話ではないが、欧米のプレミアムフードは“自社生産”を売りとする製品が多い。それだけこだわりを持って、自信を持って、安全性に気を遣って作っているということなのだろう。
さてそんなファーストメイトの製品群の特徴は、まずラインナップのすべてがグレインフリー&グルテンフリーであること。成犬用はもちろん、パピー用からシニア用まですべてがそうだ(ジャガイモを使ってるじゃないかと思うかもしれないが、ジャガイモは穀物ではありません!)。グルテンはアレルギーを持っている犬も多いと聞くが、そういう犬にも安心だ。
またすべてのフードで、タンパク質供給源の70%以上(70〜87%)が動物性であることも地味に見逃せない。得てして我々は裏書きの“粗タンパク質“の数値に目を奪われがちだが、あれはあくまでも分析値に過ぎない。そのタンパク質が何由来であるかは考慮されないのだ(なのでメラミン混入事件などが起こるわけだが)。高らかに「87%が太平洋産の魚由来です」と書いてあるのは、とても安心できる。
インターペットでの展示ブースには「シンプルこそ最高の栄養源」とのキャッチコピーが書かれていたが、人間用/犬用かかわらず、これは真理であるように思う |
原材料については、とくに突拍子もないものは使われていない。つまりは「問題のないものでちゃんと作られている」とも言えるわけだ。保存料や酸化防止剤などはむろん使われておらず、酵母エキスなども入っている、まったくソツのない安心できるフードだといえるだろう。
ちなみにどの製品にもジャガイモが入っているのだが、これは純然たる炭水化物源。つまりはエネルギー源だ。ジャガイモそのものは非常に利用価値の高い原材料なので、とくに問題となる要素はないだろう(逆に言うと、だからこそ高らかに公式サイトにも書いてあるのだと思う)。
製品は、ライフステージとタンパク質源別にいくつか種類があるが、メイン3製品は「全犬種対応」「全ライフステージ対応」だ。ラム、チキン、魚とタンパク源も3種類に分かれているので、3種類を揃えておいてローテーションするという使い方もよいかもしれない。