日本で毎日飲まれる緑茶は、ツバキ科ツバキ属のチャノキ(学名:Camellia sinensis)の葉を蒸して揉み、乾燥させて作られる。蒸すことで葉に含まれる酵素の働きを止め、葉の持つ緑色が保たれる。乾燥した葉を臼で挽き、荒目の粉末は緑茶粉末、細かい粉末は抹茶と呼ばれ、飲料としてだけでなく、菓子や料理にも用いられる。
煎じて飲む緑茶や緑茶の抽出物(エキス)とは異なり、緑茶粉末も抹茶も茶葉に含まれる成分を丸ごと体に摂り込むことができる。緑茶葉には約20%のポリフェノール(色素や味成分、フラボノイド、タンニン、サポニンなどの植物成分)やアミノ酸、ミネラルなどが含まれており、これらの成分には抗酸化効果や抗菌効果、腫瘍抑制効果などが期待される。
その一方で、例えば緑茶葉に約3-5%含まれるカフェインのように、利尿作用だけでなく覚醒作用も持ち合わせる成分なども含まれるため、そのすべてが必ずしも犬の体に良い影響を与えるとは限らない。