香料(別名:フレーバー、香味料、風味料)とは、食品に香気をつける目的に使用される食品添加物のこと。おおまかに、天然のものと合成のものとの2つの種類がある。天然のフレーバーは「動植物より得られた物又はその混合物」と食品衛生法により定義され、天然の原料から香味成分が抽出されるのに対し、合成の香料は脂肪酸類やエステル類、アミノ酸類ほかアルコール類などを組み合わせて作り出され、天然の原料が含まれない指定添加物に分類される。
天然香料(別名:天然フレーバー、天然香味料、天然風味料)は、原料に牛や豚、鶏、魚のほか野菜などを加熱して作られるエキスから、とくに香味成分を含む油脂を分離して得られるもので、原料としてどの動物種あるいは野菜などを使っているかは、名称に特定の動物種名あるいは野菜名がついていない限り分からない。
天然香料には多くの脂肪酸やアミノ酸が含まれているが、フードへの使用量は少なく、また香り付けによって犬の嗜好性を高めるために加えられるものであって、栄養学的価値はない。また天然香料は原料となるタンパク質を分解しているためアレルゲン性は低いが、アレルギーを引き起こす可能性はゼロではなく、原料の特定できない天然香料の存在にすらもアレルゲンとしての疑いをかけた方がいいこともある。合成香料は、天然の原料が持つ独特の香りを分析のうえ調合して作られたもので、香り成分の化学構造は両者とも同じであるが、アレルゲン性の点では問題ない。