天然魚風味料

天然魚風味料とは、原料の魚を加熱して作られるエキスから、とくに香味成分を含む油脂を分離して得られるものである。食品に香気をつける目的に使用される食品添加物には、おおまかに天然のものと合成のものとの2つの種類があり、天然の香料は「動植物より得られた物又はその混合物で、食品の着香の目的で使用される添加物」と食品衛生法では定義^1）され、通常使用量内であれば微量で健康被害がないとして使用が認められている添加物である。名称に特定の魚名が表記されていない限り、原料にどの魚種を使っているかは分からない。

天然香料には多くの脂肪酸やアミノ酸が含まれているが、フードへの使用量は少なく、また香り付けによって犬の嗜好性を高めるために加えられるものであって栄養学的価値はない。またアレルゲン性は低いが、タンパク質を分解しているためにアレルギーを引き起こす可能性はゼロではない。

1）食品衛生法（昭和二十二年十二月二十四日法律第二百三十三号）第四条 3
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO233.html