クエン酸カリウム(水溶液化学式:K
3(C
6H
5O
7)H
2O)は、
クエン酸と水酸化カリウムの化合物。クエン酸一カリウム(別名クエン酸二水素カリウム)とクエン酸三カリウムが食品の指定添加物とされ、酸味料または調味料として食品や飲料の味改善のために用いられるほか、クエン酸カリウムは人医において、腎結石や不整脈の治療補助薬に使われることもある。
有機酸カリウム塩は、
乳酸やクエン酸など有機酸とカリウムとの化合物。「塩」とは酸とアルカリのイオン化合物の総称で、有機酸イオン(酸)とカリウムイオン(アルカリ)が結合してイオンが安定しているもののことで、加工に用いられやすい。
クエン酸の持つ酸味はフードのpHを下げ、pHが下がると菌の繁殖が抑えられ制菌に作用することから、pH調整剤として使われる。クエン酸は単体でも多くの食品に使われているだけでなく、柑橘類など果物にも含まれる物質で、安全なものである。
体の中で
カリウムと分かれたクエン酸は、エネルギーを作り出す代謝回路と体の酸塩基平衡に関わる。またカリウムは体の恒常性維持に大事な意味を持つミネラルで、
ナトリウムと一緒に細胞の浸透圧に関わり、過剰に摂取されたカリウムは、多量の水分を伴って尿中に排泄されることから利尿効果を持つ。