スレオニン(またはトレオニン、Threonine、略号:ThrまたはT、化学式:C4H9NO3)とは、アミノ酸の一種。アルギニンやメチオニンなどと同じくタンパク質を構成するアミノ酸で、魚の不凍タンパク質を構成する2つのアミノ酸(スレオニンとアラニン)のうちの1つであることが知られている。工業的には、ゼラチンや家禽の羽などの屠畜副産物を醗酵あるいは加水分解させて、タンパク質を分解した後に得られるアミノ酸混合液から、イオン交換クロマトグラフィー法を用いて得られる。
スレオニンは犬の体の中で合成することはできず、食餌として外部から取り込まなければ賄うことができない、10の必須アミノ酸の1つに数えられる。
穀類やナッツなどの植物性のものよりも、肉・乳製品など動物性のものの方がスレオニンをより多く含む。穀類中心のフードの場合、ほかのアミノ酸に比べてスレオニンの供給が不十分で、ほかのアミノ酸の利用効率が下がる引き金ともなり得るので、十分量を供給するために、スレオニン単体をフードに加えてアミノ酸バランスを取ることがある。