
メチオニンは犬の体の中で合成することはできず、食餌として外部から取り込まなければ賄うことができない10の必須アミノ酸の1つに数えられ、一部は同じく硫黄を含むシスチンによって代替することも可能である。
メチオニンには、D-とL-という構造が鏡写しになった2つの異性体があり、これらが混合されたDLーメチオニンは、体内で代謝されて硫黄と分離して尿のpHを下げることから、ストルバイト予防の療法食フードに添加されている。一方で、硫黄の代謝は肝臓に負担がかかることから、肝疾患を抱えている犬では必要以上のメチオニンを与えることは避ける方がよいとされる。