ロイシン(Leucine、略号:LeuまたはL、化学式:C6H13NO2)とは、アミノ酸の一種。タンパク質を構成するアミノ酸の1つで、ロイシンと化学式が同じだが構造が異なる、イソロイシンと呼ばれるアミノ酸がある。ロイシンにはD-とL-という、構造が鏡写しになった2つの異性体があるが、タンパク質の構成アミノ酸となるのはL-型だけであることから、食品やドッグフードに加えられるシスチンは何も書かれていなければLー型である。
ロイシンは犬の体の中で合成することはできず、食餌として外部から取り込まないと賄うことができない10の必須アミノ酸の1つに数えられる。食材では、乳タンパク(カゼイン)や卵など動物性タンパク質のほか、大麦やトウモロコシ、粟(アワ)などの穀類のタンパク質に多く含まれる。
ロイシンは、イソロイシンとともに体の中で筋肉の増強と維持に深く関与するアミノ酸で、バリンも含め「分枝鎖アミノ酸」と呼ばれる。また脳内でトリプトファンの吸収を阻害し、神経伝達物質のセロトニン(学習能力、食欲、性欲、睡眠欲などに関与)が作られすぎるのを防ぐ。