焼き鳥屋などで「ハツ」と呼ばれる、大きめのドングリのような形をした
鶏の心臓は、食肉としては枝肉の副産物にすぎない。しかしながら、心筋は枝肉や赤身肉と同じ横紋筋で、良質のタンパク質源である。鶏の心臓にはタンパク質約17%、脂肪約7%が含まれるほか、心臓に含まれる
ナトリウム量は脂肪量が同じ赤身肉(68mg/100g)に比べ少々多めの80mg/100gで、しかし
軟骨(120mg/100g)や腎臓(160mg/100g)よりも含まれる量は断然少ない。
筋肉よりも筋繊維が密なので、丸のまま食べると割と歯ごたえがあり、乾燥させて犬のおやつにすることも多い。心臓を2-3個ほど茹で、それを茹で汁ごとフードにかけて使うのも犬の嗜好性を上げるのに役立つ。良質でありながら胸肉よりも安価で、飼い主の懐に優しい犬の食餌素材の一つである。
なお、原材料で見かける「チキンハート」のチキンとは、生後50-60日くらいで出荷される若鶏のこと。別名ブロイラーとも言う。