肉用鶏(丸鶏)から正肉を取った残りの首から尻尾までの背骨周り部分と、採卵鶏の廃鶏(長期間の採卵後採卵能力が落ち屠畜される鶏)はどちらも「ガラ」と呼ばれている。廃鶏のガラはだしを取るのに向くほど旨味はあるが、肉質が硬く、また採卵により骨はストローのように細く密度が著しく低い。これらガラの肉はミンチ(チキンミート)に加工され、内臓や羽毛、骨などはレンダリングを通してチキンミールやフェザーミールに加工される。
このほかにガラと呼ばれるものには、丸鶏から正肉を取った残りの首から尻尾までの背骨周り部分、いわゆる副産物もあり、日本ではこれらも加工されてチキンミールとなる。
チキンミートは日本国内、AAFCO共に、羽、頭、足、内臓を除いた骨付きまたは骨なしの清潔な肉と皮のことで統一されている。しかしチキンミールは、日本国内で生産されるものは正肉を取りのぞいた鶏のくず肉、内臓、骨などの副産物から搾脂(レンダリング)し粉砕したものとしている一方で、アメリカ飼料検査官協会(AAFCO)では羽、頭、足、内臓を除いた骨付きまたは骨なしの清潔な肉と皮の搾脂品(レンダリングされたもの)と定義しているため、フード原料の原産国によってその内容物が異なってくる。
なお鶏の副産物のミール(Chicken by-products meal)に関しては、AAFCOでは、羽毛を除く清潔な状況下で屠畜された鶏の首、足、卵嚢、内臓など体の一部の搾脂品(レンダリングされたもの)と定義している。内容物からみると、AAFCOの鶏の副産物のミールに相当するのは、日本ではチキンミールであるのに呼び名が異なることから、少々ややこしくなっている。
鶏は種類によって食肉用と採卵用に分かれていることが多く、とくに採卵用品種ではふ化後に雄雌の選別が行われ、メスヒナは採卵用に育てられるが、オスヒナは選別後すぐに屠畜されて肥料やペットフード原料などになる。