豚のレバー(生)は、タンパク質約20%、脂肪約3%を含み、鶏レバーと並んでビタミンAが豊富であるほか、鉄分とビオチンもほかの動物のレバーよりも多く含まれ、消化も良い。ただし、屠畜時の状態によってはグリコーゲンを2%程度含むことから、多量に摂ると便が緩くなることがあり、また赤身肉同様に、主要ミネラルの補給なしでレバーのみ与えることは避けるべきである。
レバーは臓器の中でも解毒を行う器官であり、飼育期間中に豚に投与された薬物や、豚が摂り込んだ物質の代謝が行われる場所である。飼育環境がそのままレバーの質として反映されやすいだけでなく酵素が豊富なことから、できるだけ良質で新鮮なものを選びたい。
また、日本ではまだオーエスキー病(別名:仮性狂犬病、届出義務指定の伝染病)が清浄されていないため1)、感染の危険から豚肉を生で犬に与えることはするべきでないが、加熱をすればウィルスは死滅するため問題はない。
1)農林水産省 オーエスキー病の浸潤地域
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_ad/pdf/ad_maptable_121009.pdf