七面鳥の胃は摂り込んだ穀類などを砕くために発達した筋肉を持つことから筋胃とも呼ばれる。穀類等を消化するために七面鳥は石や砂を飲み込み、胃の筋力で擦り砕く。そのために胃の内部は表面が合わさり、外側に筋肉と筋が盛り上がっているような形をしている鶏の砂肝と同じ構造で、ただ七面鳥の胃は鶏の砂肝よりも大きい。硬い石や砂などを擦っても表面が傷まないように、胃内部表面には硬いクチクラ層があるが、クチクラ層は爪などと同じく食用には向かないので、食肉加工段階でクチクラ層が剥がされたものが、レバーや心臓などとともにの内蔵(モツ)として食用にされる。
七面鳥の胃はタンパク質16%、脂肪22%を含み、ミネラル類やビタミン類など、正肉よりも含まれる量が少ない。筋肉質で食感が硬めなことから、乾燥させて歯ごたえのある犬の手作りおやつにもよく用いられる。
七面鳥の胃は犬の食餌の中心となる胸肉やモモ肉などの正肉よりもリンの量が少ないとは言え、その量に伴い骨やミネラル剤などを加えてカルシウムとのバランスを取ることに気を配らなければならない。