2008年の統計によると、世界の魚介類漁獲量のほぼ81%(1億1500万トン)が食用、 残りの(2700万トン)が非食用として魚粉や魚油(2000万トン)、養殖用飼料等として用いられた。
魚粉またはフィッシュミールと呼ばれるものには、イワシ類(サーディン、アンチョビ)やサバ類、マグロ類加工品副産物(骨や頭)が原料として使われるほか、タラ類の加工副産物が原料にされることもある。前者は黒っぽい色の粉、後者は白っぽい色の粉である。
脂肪の大部分が魚油として取り除かれていることから魚粉は低脂肪で、その一方でタンパク質が多く含まれる(それらの含有量は製品の質によって異なる)。低脂肪でありながらも、とくにイワシ類やサバ類を原料とする魚粉に含まれる魚油は不飽和脂肪酸が多く酸化しやすいため、加工時に酸化防止剤を加えるのが一般的であるだけでなく、とりわけアメリカにおいては、アメリカへ輸入される魚粉は酸化防止剤としてエトキシキンが一定量添加されていなければならない。1)
いずれも魚粉は骨や内臓がついたままの小魚を丸ごと原料として使うので、内臓由来のビタミン類やミネラル類が豊富であるが、とくにイワシやサバなど原料の小魚の鮮度によっては、魚粉中にヒスタミンを多く含むこともある。
1)Code of Federal Regulations: 2003, TITLE 46, CHAPTER I, PART 148, Subpart 148.04, Sec. 148.04-9 Fishmeal or scrap, ground or pelletized; fishmeal or scrap,
ground and pelletized (mixture).
http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/CFR-2003-title46-vol5/pdf/CFR-2003-title46-vol5-part148.pdf