
イワシはニシン科の魚であることから、やはり脂ののった魚で、季節によっても異なるが通年10%以上の脂肪分を含む。タンパク質はいずれも20%程度が含まれるほか、イワシにはサバ同様に生理活性物質のヒスタミンも含まれる。ヒスタミンは過剰に摂取するとアレルギー反応の原因にもなる物質だが、ヒスタミンは漁獲後に微生物の活動により生産されるため、新鮮なものや冷凍のイワシであれば含まれるヒスタミンは少ない。
イワシは小型の魚なので、粉末に加工する場合は、骨と内臓が付いたまま丸ごと加工される。加工行程中に油分を搾取し、絞り粕を乾燥粉砕したものはイワシ粉(鰯魚粉)、古くは干鰯(ほしか)と呼ばれて、農地への肥料として用いられてきた。骨と内臓はビタミンやミネラルを多く含むため、魚粉の栄養価は高い。