日本食のだしに欠かせない煮干し(別名いりこ)は、主に体長4-6cm程度のカタクチイワシ(ニシン目、学名:Clupeoidei、英名Anchovy、アンチョビ)を乾燥させたもの。カタクチイワシは世界で最も漁獲量の多い魚で、食用のほか、動物飼料や魚油の精製、肥料などにも用いられるが、日本ではやはり煮干しが一番身近な加工品といえるだろう。
犬や猫へのおやつとしてもよく用いられ、与えるときは骨と内臓をつけたまま与えるので、タンパク質の他ミネラル(カルシウム、カリウム、鉄)とビタミン(B群、葉酸)も一緒に摂ることができる。ただし塩分を4%程度含んでいるので、心臓に疾患を持っている犬に多量に与えることは避けた方がいい。
健康な成犬の1日の所要量は、理想的には体重1kg当たり50mgのナトリウムだが、それは0.127gの食塩に相当するので、体重10kgの犬では1.27gの食塩が理想の塩分所要量であり、煮干30g以下が1日の上限となる。