朝食にグラタンにピザに、あらゆる料理にアクセントを加える食材であるチーズは、牛や羊、ヤギなどの乳に酸を加えてタンパク質成分を析出(せきしゅつ)し、水分を絞って作られる。ヨーロッパを中心に古くから作られている乳製品の1つで、チーズといっても国や地域によってソフトタイプやハードタイプなどさまざまなものが存在する。
カッテージチーズは、牛乳にレモン汁を加えることで家庭でも簡単にできるチーズの代表的なもの。スパゲティにかけるパルメザンチーズやハンバーガーにはさむゴーダチーズなど、産地名がそのままチーズの名前になっていることが多い。日本でプロセスチーズと呼ばれるチーズは、いわゆる伝統的なチーズを数種類混ぜ合わせ加熱処理して長期間保存できるようにしたもの。
チーズは、水分を除きそのほとんどが乳タンパクのカゼインで構成され、次いで脂肪分、そしてカッテージチーズやモッツアレッラチーズなどを除くほとんどのチーズには塩分が多く含まれている。特に脂肪分は、パルメザンチーズやカマンベールチーズでは約30%、カッテージチーズでは約4%とチーズの種類によってまったく異なる。
多くのチーズは、菌の醗酵能力を使って時間をかけて熟成する。菌が乳タンパクと乳糖を分解するため、乳糖不耐の成犬でも安心して食べられるが、含まれる塩分量から考えるとけっして犬が大量に食べてよい食材ではない。しかし香りも強く好む犬も多いので、おやつやトレーニングのご褒美として少量与えるならば問題はないだろう。