私たちが日常的に食べている卵の卵黄とは、一般的には(特に鳥の種類が明記されていない限り)キジ科ヤケイ属セキショクヤケイの家畜化された鳥=鶏(学名:Gallus gallus domesticus)の卵の黄身のこと。卵黄といわれるものは、卵から殻と卵白(白身)を除いたもののことで、丸く黄色い部分のことである。
加工食品の原料として加工しやすいように、水分を飛ばし粉末にされた状態のものが多くあり、これらは乾燥卵黄や卵黄末と呼ばれる。
卵黄は卵白に比べ水分が約50%と少なく、かわりに脂肪分が約30%と極めて高い。タンパク質は約16%に留まり(それでも卵白より多いが)、このほかカルシウム、リン、亜鉛など約1.7%のミネラル分を含む。卵黄は脂肪を多く含むことから、卵中の脂溶性のビタミンや不飽和脂肪酸などはすべて卵黄に含まれ、卵白とは栄養価がかなり異なる。そもそもは受精した胚がヒヨコに育つまでの栄養素がすべてこの卵黄に凝縮されているようなものと言っても過言ではないだろう。