私たちの食卓に馴染みの深いジャガイモ(学名Solanum tuberosum、別名馬鈴薯)は、ナスやトマトの親戚で、ナス科ナス属の植物である。食用となる部位は「根」ではなく、地下で太く塊となった茎の部分で、日本で普及している男爵薯やメークインのほか、ラセット・バーバンクなどを始め世界中には約5,000もの品種が存在する。
ジャガイモを加熱して潰したものはマッシュポテト、さらに粉にしたものはじゃがいも粉と呼ばれ、加熱せずに粉砕した生のジャガイモを水にさらして採れたデンプンは片栗粉として使われている。
生のジャガイモの大半は水分だが、それを除くと15%の炭水化物(デンプン、ポテトスターチ)、2%のタンパク質、同じく2%ほどの食物繊維とそのほかミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、鉄など)とビタミンCを中心としたビタミン類(A、B群)を含む。ジャガイモのタンパク質は植物性タンパク質の中でも生物利用価が高く、ビタミンCは加熱しても壊れないことが知られ、民間療法では胃の不調のときに食べるととくによいとされる。