サツマイモ

植物の地下部分（根や地下茎）に出来る塊を通例「イモ」と呼ぶために間違えられがちだが、サツマイモ（学名Ipomoea batatas、英名スイートポテト）はジャガイモとは異なるヒルガオ科の植物。ジャガイモは地下茎が太くなったものであるのに対し、サツマイモは根が塊となったものである。中南米が原産のこの植物が、中国を経て種子島に伝来し、九州薩摩で栽培されるようになったことからこの名がついた。ベニアズマ、金時などの品種があり、紫色のものは紫イモと呼ばれる。

サツマイモには約25％の炭水化物が含まれ、タンパク質は2％以下とジャガイモと同じくらい低い。そのほか約3％とイモ類の中では食物繊維を最も多く含み、そしてビタミン類（A、B群、C、E、K、ビオチン）、ミネラル類（カリウム、カルシウム、亜鉛）を含む。サツマイモの甘さは糖分の多さによって決まり、熱帯産のサツマイモは顕著に糖分が多く甘みが強い。サツマイモの肉質の黄色はカロチンに由来すると言われ、サツマイモの皮の紫色は抗酸化物質アントシアニンによるものである。