そばの実

喉ごしを味わう蕎麦の原料ソバ（学名Fagopyrum esculentum）はタデ科ソバ属の植物で、種子は三角錐型をした小さな粒である。米や小麦などの穀類とは異なりイネ科ではないが、種子は穀類同様に、脱穀・精白の後に挽いて粉にされ、麺の原料となる。なお脱穀後精白していないソバ種子は玄ソバと呼ばれる。

ソバの種子の約70％は炭水化物であるほか、約12％のたんぱく質、約3％の脂質、約4％の食物繊維、そして穀類に比べビタミン類やミネラル類を多く含む。ソバのタンパク質はグルテンを含まないので、グルテン不耐またはアレルギーの際の代替素材となる。

ソバの果皮に含まれるファゴピリン（Fagopyrin）という色素により、人では光過敏発疹や頭痛などのアレルギー症状が現れることがあるが、精白されたソバではその心配はない。