デキストリンとはブドウ糖(別名グルコース)がいくつも結合したもので、ブドウ糖の数がオリゴ糖以上でんぷん以下である多糖類のこと。食品工業ではジャガイモやとうもろこしのでんぷん(スターチ)を酵素(アミラーゼ)で分解してデキストリンを作り出しているが、自然界でのデキストリンは、菌類によって作り出される。デキストリンは水に溶け無味、食品では増量や増粘の目的に用いられることが多いほか、医薬成分をカプセルや錠剤に加工する際の増量剤としても用いられる。
デキストリンは体内で消化酵素アミラーゼによって分解されてマルトースになり、マルトースは消化酵素マルターゼによってブドウ糖に分解され、吸収される。
ちなみに、デキストリンとデキストロースは名前が似ていることから間違えられやすいが、デキストロースは単糖のブドウ糖の古い名称であり、多糖類のデキストリンとは異なる。