麦芽糖は別名マルトースとも呼ばれ、ブドウ糖が2つ結合した二糖類である。名前の由来通り、麦芽(発芽した大麦)に多く含まれるほか、ジャガイモの芽にも含まれる。ビール醸造のときに酵母の栄養となる大事な糖分で、工業的にはトウモロコシデンプン(コーンスターチ)やジャガイモデンプン、小麦デンプンなどを酵素で分解することで作られる。麦芽糖は普通の砂糖やグルコースに比べると甘さは弱く、カラメルに似た風味があることから、焼き菓子や飲料などに使われている。犬の体内では、おもに小腸上皮絨毛の間でマルターゼによってグルコースに分解され、吸収される。
ちなみに、麦芽糖の原料となるトウモロコシデンプンがアメリカで作られたものである場合、そのほとんどが遺伝子組み換えされたものである可能性が高いが、その旨の表示記載に対する法的規制はまだ整っていない。