それにしても犬種スタンダード(全犬種標準書)には、犬の毛色の黒を示す言い方がたくさんある。それぞれの犬種のファンシャーのこだわりなのだと思われるが、とにかく多岐にわたる。
たとえばベルービアン・ヘアレス・ドッグだと「エレファント・ブラック」(ゾウの皮膚のような黒っぽい色)、ゴードン・セッターやブラック・アンド・タン・クーンハウンドは「コール・ブラック」(純黒)、ボストン・テリアは「シール」(seal。ほとんど黒のような黒褐色)、マンチェスター・テリアは「漆黒」、バーニーズ・マウンテン・ドッグは「ジェット・ブラック」(純黒。真っ黒)、ミニチュア・ピンシャーだと「ラッカー・ブラック」(黒漆色)。これらの黒を見分けることができるようになるにはかなりの熟練が必要と思われる。
エレファント・ブラック、コール・ブラック、シール、ジェット・ブラック、スモーク、スレート、スレート・ブラック、ブラック、ブラック・グレー、ブルー・グレー、ブルーイッシュ・ブラック、ラッカー・ブラック、漆黒