虫歯予防効果があることから、市販の食品やフードに用いられるイソマルトオリゴ糖(別名イソマルトースオリゴ糖)は、でんぷんを酵素で工業的に分解してマルトース含有量を上げた後、再び酵素で難消化性のオリゴ糖へと合成したものである。大腸に住む善玉菌のビフィドバクテリウム菌は、イソマルトオリゴ糖を分解・発酵することで増殖することが知られている。1)
オリゴ糖やそのほかの化合物は、消化管内では大腸で細菌による分解を受けるだけの消化の難しい糖類として食物繊維の一つに数えられる。プレバイオティクスとして質の良い排便には欠かせないが、難消化性のため、摂取量が多すぎるとかえって便が緩むことがある。
1) 金子、河本、菊池ほか:イソマルトオリゴ糖摂取が健常人の便通と腸内環境に及ぼす影響 Effects of Isomaltooligosaccharides Intake on Defecation and Intestinal Environment in Healthy Volunteers. 日本家政学会誌 44(4), 245-254, 1993-04-15