オートファイバー

オート麦（またはオーツ麦）の繊維とは、種子を脱穀した後の籾殻（もみがら）を粉砕したもので、別名オーツファイバー（Oats fiber）とも呼ばれる繊維質である。その構成成分の90％以上が水に不溶なセルロースなどで、麦由来のでんぷん質をほとんど含まず、体内で利用できるエネルギー量が極めて低いことから、整腸に重要な食物繊維としてだけでなく、カロリー調整のためにも用いられる。このほか、食感改善、生地の繋ぎなどの目的で、とくに焼き菓子などの食品に添加して用いられることも多い。

オート麦の繊維は、配合することによりフード中の可消化エネルギー（Digestible energy）を（同じく食物繊維素材である）ビートパルプよりも下げるが、排便頻度を上げることがなく、体重減少を目的としたフードにおいてビートパルプの代用として有効である。¹⁾

1) G. C. Fahey et al.: Dietary fiber for dogs: III. Effects of beet pulp and oat fiber additions to dog diets onnutrient intake, digestibility, metabolizable energy, and digesta mean retention time, J ANIM SCI 1992, 70:1169-1174.
http://jas.fass.org/content/70/4/1169.full.pdf