日本で昔から食べられているおからは、大豆を茹でて粉砕し、圧搾にかけて豆乳を搾り取った残りの繊維質のこと。卯の花とも呼ばれる。
生のおからに含まれるのは、繊維質が約10%で、そのほかタンパク質約5%、脂質3%、ビタミン類、ミネラル類などを含み、「がら」(絞り粕)といってしまうのは惜しいくらい、栄養価は豆乳よりも高い。繊維質の多さを除けば、おからと豆腐はほぼ同じくらいの栄養価を持つうえ、おからには大豆に含まれるレシチンや植物性ホルモンのイソフラボンも残っている。しかし、おからに含まれる脂質の約70%が、酸化しやすく風味を損ないやすい不飽和脂肪酸である。
おからの繊維質はヘミセルロース50%、ペクチン30%、セルロース20%によって構成され、これらは水分を吸収して膨張するため満腹感を与えるが、犬の消化管内ではこれらの繊維質を消化することは出来ず、本来整腸に働くはずの食物繊維でも大量に与えるとかえって軟便や消化不良を引き起こす。犬の体にとってどの程度が適量であるかは、その犬が抱える腸内細菌のコンディションにもよる。