別名グリーンピースとも呼ばれるエンドウ豆(学名:Pisum sativum)は、そもそも食物繊維が多いとされる豆食品である。その中でも特に豆の一番外側にある皮の部分は、その約90%が食物繊維からなり、エンドウ豆をスープ用(半割エンドウ豆:split pea)やデンプン粉末などに加工する際に生じる副産物の皮を用いて、エンドウ豆繊維は作られる。
エンドウ豆繊維の製法にはドライ法とウェット法の2種があり、前者は皮そのものを乾燥させ粉砕することから食物繊維比率が85%以上と高く、またキシロースを含んでいる。後者は食物繊維比率が約65%程度と低めで、デンプン質も少ないが、ほかの糖質を含む。両者とも、食物繊維中75%以上が不溶性の食物繊維で、残りが可溶性の食物繊維である。
エンドウ豆繊維は、水分を加えると生地の繋ぎとしての性質を発揮することから、焼き菓子やパン、肉加工製品などにも使われ、ドッグフードでもそれが応用されている。エンドウ豆繊維は低脂肪で、野菜から採れる食物繊維に比べて腸内でガスを生じにくいといわれるが、便に与える影響など詳しい調査はまだなされていない。