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ルリチシャ油（またはルリチシャオイル、ルリヂシャ油）とは聞き慣れない名だが、ムラサキ科ルリジサ属のルリジサ（学名Borago officinalis、英名Borage）という植物の種子から採れる油のこと。名前を聞いてもあまり馴染みのないムラサキ科の植物には、ルリジサのほか2700種を越える植物が属する。
約3mmほどの大きさの黒い種子から採れる油には、リノール酸とγ-リノレン酸（ガンマ-リノレン酸）が含まれる。リノール酸とγ-リノレン酸は、犬の肝臓でアラキドン酸に変換され、細胞膜の維持などに大事な役割を果たす。一方でアラキドン酸は体内で炎症と血液凝固にも関与するが、同時に適量のオメガ3系不飽和脂肪酸やビタミンEを摂ることで、そのマイナス作用を防ぐことができる。
γ-リノレン酸も、犬の体内でリノール酸から作られるが、変換酵素の働きが悪かったりリノール酸の摂取が少なく十分量のγ-リノレン酸が作られないなどで不足すると、皮膚が乾燥し痒みの原因となる。
ルリチシャ油は、月見草油やヘンプ（麻）オイルなど、γ-リノレン酸を多く含む数少ない油脂の中で最もその含有量が多い油である。
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