キャノーラ品種は従来の品種に比べ、不飽和脂肪酸のエルカ酸(またはエルシン酸。菜種油中50%を占め、酸化しやすい性質を持つ)とグルコシノレート(含硫配糖体。加水分解されると甲状腺肥大の原因物質であるチオシアン酸に変化)の含有量が極めて低いのが特徴。つまり、キャノーラ品種から取れた油は酸化しにくく、甲状腺肥大の原因となりにくいが、キャノーラオイルの絞り粕であるキャノーラミールもまた同様の特徴を持っている。
なおキャノーラ品種は、1990年中頃にアメリカとカナダで遺伝子組換えにより除草剤耐性を持たせたのを皮切りに、現在では菜種品種の中でも遺伝子組換えが最も多く行われている品種の一つに数えられる。
キャノーラミール(水分10%)にはタンパク質が35%、脂質が3.5%含まれるほか、繊維質12%、ミネラル約6%、グルコシノレートは16%(もっと低いキャノーラ品種もある)含まれ、主な用途は食肉用鶏や豚、乳牛など家畜の飼料である。1)
1)Ministerial GMO Industry Reference Group: INFORMATION PAPER on GENETICALLY MODIFIED CANOLA
http://www.agric.wa.gov.au/objtwr/imported_assets/content/fcp/gmcrops/ministerial_gmo_industry_reference_gm_canola.pdf