オリーブしそ油は、オリーブオイルとシソ油を混合した食用油で、一般消費者向けには日油株式会社が製造販売している。
オリーブオイルはオリーブ(学名:Olea europaea)の実から採れる油のことであり、イタリア料理をはじめ地中海沿岸諸国で古くから用いられている食用油である。圧搾工程中、一回目の低温圧搾(コールドプレス)で採れる油は特にエクストラバージンオリーブオイルと呼ばれ、品質規格の最上級とされている。
オリーブオイルにはオレイン酸(オメガ9系不飽和脂肪酸)約75%、リノール酸(オメガ6系不飽和脂肪酸)約8%のほか、パルミチン酸(飽和脂肪酸)11%、ステアリン酸約3%、そして微量のスクアレン(サメの肝油から抽出される油として有名)が含まれる。
シソ油は、シソ科植物のエゴマ(学名:Perilla frutescens var. frutescens、シソの変種)の種から採れる油のことで、アジアを中心に古くから食用や灯火の燃料として用いていた。シソ油にはオメガ3系の不飽和脂肪酸であるαーリノレン酸が30−60%ほど含まれ、植物油としては亜麻仁油(フラックスシードオイル)にならぶ最も高い含有量である。
健康的な脂肪酸の摂取にはオメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸の比率が大事であるとされることから、オメガ3系脂肪酸に欠けるオリーブオイルを、シソ油中に豊富に含まれるαーリノレン酸(植物由来オメガ3系脂肪酸)で補い、また、シソ油はαーリノレン酸が豊富なだけに酸化しやすい性質を持つが、オリーブオイルと混合することでその性質を改善するというのが、この2種の油の混合目的である。