牛脂の構成脂肪酸はパルミチン酸約26%を始め、ステアリン酸約16%、ミリスチン酸3%など計41%が飽和脂肪酸で、次いでオレイン酸約46%、パルミトレイン酸3%などの一価不飽和脂肪酸、リノール酸など多価不飽和脂肪酸が約4%程度含まれている。1)国内と海外の分析を比較すると数値に若干の差はあるが、いずれも飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸が牛脂の大部分を占めることから、必須脂肪酸の含有量は少ない。すなわち、牛脂の持つ体への役割は主にカロリーの供給と脂溶性ビタミンのキャリアなどに限定されるが、牛脂がフードに加わることで犬の嗜好性が高まるという利点がある。
1)五訂増補日本食品標準成分表 第1表 脂肪酸組成表
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031801/003/013.pdf