リン酸一水素カリウム

リン酸一水素カリウム（化学式：K₂HPO₄）は、別名リン酸二カリウムあるいは第二リン酸カリウムと呼ばれ、食品添加物においてはリン酸水素二カリウムと呼ばれる化合物。食品では、ラーメンを作るときのかんすいやpH調整剤、乳化剤、膨張剤などとして用いられる。飼料添加物として用いられる場合にはリン酸一水素カリウムと呼ばれ、牛や豚・鶏など産業動物の飼料の栄養成分（リン、カリウム）補給のために添加することを認可された合成ミネラル剤の一つである。

リンは体の中に存在するミネラルの第2位であり、その8割が骨の中に蓄積されているほか、遺伝子を構成する核酸や細胞膜を構成するリン脂質、さまざまな代謝における補酵素などとして存在する。リン酸を多く含む自然食材は、肉類や精白穀類など。

カリウムは体の細胞内に多く存在し、様々な酵素作用に働き、浸透圧を保つ大事な主要ミネラルの一つ。カリウムは精白米や精白した小麦粉、脂肪、砂糖などを除き、ほとんどの食材中に含まれているが、ゆでることで失われやすい。カリウム不足が長期にわたり続くと犬は元気消失やスタミナ不足、血圧降下、乏尿が見られる一方で、新鮮な水がいつでも飲める状況下においては、犬はカリウムの多量摂取に対して寛容で、体重1kg当たり1日2gまで耐えられる。^1）

1）H. Meyer, J. Zentek: Ernährung des Hundes, 4., durchgesehene Auflage, Parey Buchverlag Berlin, 2001