塩素は、体内ではナトリウムの対照イオンとして塩化物(陽イオンを持つ元素との化合物)の形で体液や血液に存在し、体の浸透圧を調節するほか、食物の消化に不可欠な胃酸の材料となる大事なミネラルである。
カリウムは体の細胞内に多く存在し、様々な酵素作用に働き、浸透圧を保つ大事な主要ミネラルの一つ。カリウムは精白米や精白した小麦粉、脂肪、砂糖などを除き、ほとんどの食材中に含まれているが、ゆでることで失われやすい。カリウム不足が長期にわたり続くと犬は元気消失やスタミナ不足、血圧降下、乏尿が見られる一方で、新鮮な水がいつでも飲める状況下においては、犬はカリウムの多量摂取に対して寛容で、体重1kg当たり1日2gまで耐えられる。1)
1)H. Meyer, J. Zentek: Ernährung des Hundes, 4., durchgesehene Auflage, Parey Buchverlag Berlin, 2001