私たちが日頃よく口にするエビの殻やカニの甲羅は、キチン質という多糖類で作られている。エビ・カニを食用加工する際に出る副産物である殻や甲羅を原料に、脱アセチル処理してキトサンが作られ、さらにキトサンを加水分解すると、グルコサミンやコンドロイチンという物質になる。
キトサンは犬の腎疾患時の解毒用サプリメントとして市販されているものもあり、またコンドロイチンは体の消化器官でグルコサミンとグルクロン酸に分解され、関節の保護だけでなく体の軟骨部分や結合組織の保護に関わることができることから、これもまたフードに加えられたりサプリメントとして市販されている。
しかし、これらの化学処理をしていないエビの殻やカニの甲羅はたとえ粉末にしても体には消化酵素がなく、若干が胃酸や腸内細菌によって分解されるほか、そのほとんどは消化されずに糞と一緒に排出されるので、つまりほとんどの場合食物繊維と同じ役割を果たす。キトサンオリゴサッカリドは、食物繊維としてのキトサンに、整腸に役立つように腸内細菌のエサとなるオリゴ糖(別名オリゴサッカリド)を加えたものである。