グルコサミンと一緒によくサプリメントに入っているコンドロイチン硫酸(英名:Chondroitin sulfate)は、体の中ではコンドロブラストという細胞で作られ、関節などの軟骨組織の大事な構成物質である。工業的には、牛や豚、魚など食肉動物の軟骨組織を原料に作られる。一般にコンドロイチンと呼ばれるものは、化学構造的には硫酸が結合したものなので、別名コンドロイチン硫酸やコンドロイチンサルフェートとも呼ばれる。
コンドロイチンは、1960年代には抗血液凝固作用のある物質としてすでに研究が行われていた物質で、現在ではグルコサミンとともに関節組織を保護するサプリメントとして有名である。
なおコンドロイチンを食物と同様に食べたとしても、そのままの分子が体に摂り込まれるわけではなく、消化の段階でそのほとんどがグルコサミンとグルクロン酸に分解・代謝される。そして体の中に摂り込まれた後も、すべての物質が関節のためだけに使われるわけではないので、「関節症を軽減させるには長期に渡って摂り続けるのがいい」「関節症にはコンドロイチンは効かない」など賛否両論。とはいえ、摂り続けても有害な物質ではない。
またコンドロイチン硫酸は、角膜保護剤や膀胱洗浄液など医薬品にも使われ、動物実験でも消炎効果が見られたことから、軟膏やクリーム、ジェルなどにも加えられている。