紀元前13世紀から7世紀にかけて古代エジプトですでに薬草として使われていた記述が残っているのを始め、その後古代ギリシアからローマ帝国時代へと引き継がれ、中世ヨーロッパのルネッサンス時代には、一般の食材ではなく薬草として使われることのほうが多かった。
セロリ全体には、精油やケイ酸、微量ミネラル(マンガン、銅、鉄)が含まれ、根はアスパラギン、グルタミン、チロシン、塩素そしてセレンや亜鉛などの微量元素とビタミン類(A、B、C、E)を含む。リウマチや呼吸器系障害、神経衰弱、食欲不振や膨満感などの消化器系障害の改善や血液浄化効果があるとして、民間療法によく使われてきた。
しかし、セロリの摂取は時にアレルギー反応だけでなく、呼吸困難などを伴うアナフィラキシーショックを引き起こすこともあり、また場合によっては根塊部分に副成分としてプソラレンやベルガプテンといった有毒物質フラノクマリン類を多量に含むことから、日光にあたると皮膚が炎症などを起こす光過敏性皮膚炎の原因となることがある。1)
さらに、セロリに含まれる精油成分が腎臓への刺激性を持つことから、腎炎などの症状を悪化させることもある。
1) Roth, Daunderer, Kormann: Giftpflanzen Pflanzengifte, 4. Auflage, Nikol Verlaggesellschaft mbH & Co. KG, Hamburg