イタリア料理によく用いられるハーブのバジル(学名Ocimum basilicum)は、イタリア語ではバジリコ(Basilico)と呼ばれるシソ科の植物。家庭でも簡単に栽培でき、パスタソースやサラダとしてよくトマトと合わせて食べられる。
バジルの香りを構成するのはシネオールやリナロール、エストラゴールといった精油。これら精油は葉に含まれ、抗菌作用、利尿作用、抗痙攣作用、鎮痛作用、虫さされ鎮静作用、収斂(しゅうれん)作用、食欲増進、膨満感解消、便秘解消など、呼吸器系・消化器系・神経系において多くの効果がある。特に神経系には、香炉などに精油を垂らして香りを嗅ぐだけでも良いとされる。
そのほか、葉には防腐効果のある物質であるフラボノイド、サポニンなども含まれ、またエストロゲン様物質のβ-シトステロールとスティグマステロールは排卵を促進し性周期のリズムを保つとされている。