日本ではハッカと呼ばれるペパーミント(学名Mentha x piperita)は、清涼感があることで有名なシソ科ハッカ属の植物。スペアミント(学名Mentha viridis)とは同属異種である(写真はペパーミント)。
ミントの葉から採れる精油にはメントールなどのモノテルペン類が含まれるほか、フラボノイド(アピゲニン-7-ルチノシドなど)やトリテルペン酸(ウルソル酸、オレアノール酸など)、フェノールカルボン酸(コーヒー酸、クマル酸、ロスマリン酸など)などが含まれる。
精油には抗菌・抗ウイルス作用、利尿作用、胆汁分泌促進作用、抗痙攣作用などがあることが知られており、嘔吐や腹痛、腹部膨満感、胃炎・腸炎症状のときなどに胃腸の平滑筋の痙攣を緩和し、食欲を増進する。
同じく消化器系症状に有効なフェンネルやカモミール、バレリアン、クミンなどと合わせて用いることができる。