スターアニスという名よりも「八角」という名のほうが日本ではよく知られ、フェンネル、シナモン、クローブ、陳皮、などと一緒に「五香粉」という混合香辛料として北京ダックなどの中華料理によく使われる。学名はIllicium verum。その名の通り星形をした果実で、種よりも皮の部分に独特の強い香りがある。
精油の主成分であるアネトールには、呼吸器官での去痰作用があるほか若干の抗菌作用と抗痙攣作用があり、咳止めや駆風剤(胃腸内のガス排出促進剤)として用いられることがある。
近縁のシキミ(学名Illicium anisatum)は有毒物質のアニサチンを含むため劇物指定されており、食用には向かず、線香の材料として用いられている。また名前の似ているアニス(学名Pimpinella anisum)は、香りも似ているが全く別の植物である。