ビタミンB2は体の中で、電子伝達系やクエン酸回路といったエネルギーを作り出すための基礎的な細胞代謝において重要な役割を担う。健康な成犬の所要量の目安は体重1kg当たり1日50μg(牛レバー約1.6gまたはドライイースト約1.3gに相当)といわれるが、生活環境の気温変化や運動によって量はさらに必要とされ、とくに離乳前の子犬は母乳から多くのビタミンB2を摂るため、授乳中の母犬のビタミンB2摂取量は健康な成犬での通常所要量の約5倍を要するとされる。
ビタミンB2は体に蓄積されず、体内で利用されなかった分は尿中や糞便に排泄されるため過剰症はない。一方ビタミンB2欠乏症については、成長期の犬などで成長障害や筋肉虚弱、皮膚炎、角膜の白濁、さらには不整脈や低血糖症、脂肪肝、突然死などの実験報告がなされている。妊娠中の母犬でビタミンB2が不足すると胎児の成長に影響を及ぼし、奇形となるリスクが高まる。
1) 日本食品添加物協会 「指定添加物一覧」
http://www.jafa.gr.jp/tenkabutsu01/pdf/sitei111227.pdf